原因は自律神経の乱れ
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体や心が疲れている時に、悲鳴をあげてるのは実は脳なのです。
体の機能を自動調節する働きをしている自律神経の中枢視床下部と大脳辺縁系が声なき声を上げているのです。
自律神経には体を活動的にさせる交感神経とリラックスさせる副交感神経の2つがあります。
交感神経が上がると副交感神経が下がり、副交感神経が上がると交感神経が下がるというように、シーソーのように交互にバランスを取り合うことで、呼吸、体温、血流、心拍、血圧などを細かく調整しています。
疲れは交感神経と副交感神経のバランスの崩れが原因。
仕事や勉強に集中すると、交感神経が優位になり、呼吸数や心拍数、体温、血圧が上昇します。しかし、この状態は体にとって良いことではありません。
体に取り込む酸素の量が減ると、血中の酸素濃度と血糖値が低下し、血行も悪くなってきます。血行が悪くなることによって末端の体温低下が進み、それが凝りのもとになります。
疲れを溜めないようにするには、交感神経優位の状態が続いて疲労する前に、適切なところで副交感神経のスイッチを入れることが大事です。
副交感神経が優位になれば酸素不足は解消され、血行も良くなるので、体温も下がらず凝りもひどくなりません。
仕事や勉強などで長時間集中し続けた後には、必ず集中した状態をいったん止めて休息の時間を持つようにしましょう。タイミングとしては1時間に一回がベストです。
この時とにかく休めばよいわけではなく、ただボーッとしているのではあまり効果がありません。この時のポイントは体を動かして血行良くすることです。
たくさんの酸素を取り込み酸欠状態を解消することです。前者は軽いストレッチや歩くこと、後者は深呼吸で可能になります。
これらを仕事の合間に行うことで、副交感神経を効果的に刺激し、交感神経優位の状態を切り替えることができます。
集中するとつい休むのを忘れてしまうという人も、意識的に自立神経を整える休息の時間を取るようにして下さい。
また、仕事の間に連続してとる姿勢とは逆の動きを定期的に取り入れるのも効果的でしょう。
立ち仕事が多い人は、休憩時間には座ったり横になったりする姿勢を取り、逆にデスクワークで座ってることが多い人は、立ち上がり、腕を上げて肩の筋肉を緩めましょう。
眼精疲労は、頭痛や肩凝りだけでなく、全身に血流障害を引き起こす
眼精疲労の仕組み
長時間のデスクワークやPC、スマホの閲覧が原因で、日頃から目の疲れを感じてる人は多いと思います。疲れているだけと放置してしまいがちですが、これはとっても危険なことです。
目の疲れは放っておくと、全身の血流障害にまで至る可能性があるからです。
目には水晶体というレンズがあり、両端についた毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉が厚みを調整して、ピント合わせを行っています。
毛様体筋は自律神経によって調整されていて、交感神経が優位になると毛様体筋が緩み、レンズが薄くなって遠くにピントが合って、副交感神経が優位になると毛様体筋が縮み、レンズが厚くなって近くにピントが合うという仕組みになっています。
出典:「ココロートパーク」https://coco.rohto.com/contents/eyecare/20170607_01/
眼精疲労はこの仕組みが現代の暮らしにうまく適用していないために引き起こされています。太古の昔、人が野生生物と暮らしていた頃の暮らしに当てはめて考えてみましょう。
活動時は獲物や外敵をいち早く発見するために、交感神経をあげて遠くに焦点を合わせ、夜や休憩時間は注意だけに気を配っておけばいいので、副交感神経を上げて近くに焦点を合わせる。なるほど実に合理的な仕組みであることがわかります。
しかし現代人は違います。仕事中は適度な緊張感が欠かせないため、どうしても交感神経が優位になります。
遠くに焦点を合わせようとしてもデスクワークでパソコンや書類に目を通すなど、近くにばかり焦点を合わせるため、副交感神経が優位になって、レンズを厚くしようとします。
この状態が長く続くと自律神経が疲労して眼精疲労が引き起こされるのです。
さらに眼精疲労がたまると、血圧が上がって交感神経が緊張状態となることがあります。この状態が続くと、疲れがどんどん溜まっていき、全身の血流が滞りはじめ、全身に栄養が行き届かなくなって体の組織を破壊しはじめるため注意が必要です。
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まとめ
自律神経の乱れによって、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることによって、脳が疲労し、疲れを感じます。体だけでなく心も悲鳴を上げているのです。
また、現代の神器とも言うべきパソコンやスマホの影響によって、眼精疲労が起こり、それが交感神経を刺激して、さらなる自律神経の乱れを引き起こしています。
これらの生活を変えることはむずかしくとも、疲れを少しでも感じたら、これらの神経を休ませたり、血流を改善する工夫が必要なのです。
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